かけらのかけら

ジャニゴトとか日常とか好きなものを好きなだけ

終わりの始まりのはなし

新陳代謝って言葉は、あらゆる、生まれ変わりゆくもののためにあるんだと思うし、備わった機能なんだと思う。

私の細胞が生まれ変わって、1秒前の私がもう別の私になるみたいに。私達の繋がり方も、組織の在り方もずっと同じではない。のかもしれない。


じわじわと暑いのも、なんだかあの新宿の雨の夜を思い出させる。もうすぐ季節がまわるな。

 

 

いろんな会議が書面とかメールとかに変わっていって、なんというかやる気が出ない。ということに気づいたのです。

このまま今の活動に幕を下ろしてしまったら、わたし虚無になるんじゃないだろうか。という謎の不安がすごい。笑

やっぱ人と会わないとやる気出ないなって再認識してる。

 

 


さて。

終わることに怯えてるのに、

なんの取り柄もない人間が

2年間抗ってみたよって話をします。


振り返った時に、たぶんこういう日々が来ることを私は1ミリ単位も想像していなかったので。

そして、終わる瞬間に同じことを語れない気がするので、今のうちに綴っておきたいと思う。

 


大学を卒業して、今のお仕事を始めて10年目ぐらいのいま、思ってもないことの連続の中に、3年目から今の出来事が色濃く生きているのです。

誰が今のポジションを想像したかって聞いたら、誰も想像してなかった。私を引き込んでくれた上司ですら、「書記次長やってくれて嬉しかったけど、ここまでは思ってなかった」と笑ってた。笑い事かよ。今となっては笑い事か。


このバトンをもらった時に、自分の周りよりも、お外の組織の人のほうが励ましてくれたな。なんだかな。

わたし?そんなすごくない、前任やその前任、歴代の人に比べたら勝るような能力もない。まして一緒に肩を並べる人たちのような経歴もなければ、書記長でも副委員長でもない。

だからそんなに触れないでほしい。前任に連れられて挨拶回りした私の顔は、とても引きつっていたというか、ともすれば死んでいたかもしれない既に。

懇親会の司会(!)なんてもうご飯の味も覚えてない。とりあえずいつもの朝礼のテンションでやってみただけ。それも上司が「お前ならできる」とだけ言って送り出したからです。いつもの私を、丁寧にやろう。それだけ。

 


「司会、お疲れさま」

 


帰り際に、これまで何回かしか会ったことのない先輩に声をかけてもらって、いろんなものが崩れちゃって、私を見ている人がいる、と嫌でも気付かされる。

 

今だって思っている、私なんて。なんで私が。

私で良かったのか、ということは私が決めることではない。当たり前だけど7割ぐらいは用意されたレールがあって、シナリオは私が多分6割ぐらい書き換えている。


そんな折、入れ替わって去っていく戦友みたいな人からメールをもらったのだけど、そこに綴られていた言葉に、私はすこし勇気をもらった。

皮肉なことに私を支えるのは、いつも現役の身内じゃない。いや、支えてくれているけれども、私が私を認められないから。


「あなたのポジションが特別視されるのではなく、どんな人も担えるほうがいい」

という、意訳です。でもね、ああそうだね、って思って、私は「私みたいな平凡なやつでも務められる役割なんですよ」という、いい意味でハードルを下げられるようになるしかなかった。と、言い聞かせて走ることにした。わたしの肩書きのせいで、わたしが思うように動くことができなくて歯痒い思いもたくさんしたけれど。なんで他の人ができたことに、私はこんなに制限をかけられないといけないのだと憤慨することもあったし、本気で怒ったこともあったっけ。

「お前らの伝書鳩じゃねえんだよいい加減にしろ。伝書鳩やるための2年間じゃない」とっても気に入ってる。

 

 

なんもない。職制上もしがない平社員だけど

なんもない、そういう仮面で生きていく。

というのは、あんまり簡単というか、生き易くはないのだよ。

私は人の2.5倍ぐらい承認欲求が強い子に育ったから。

 


中学生のころいじめに遭っていて、死にたいと思いすぎて私がこの世からいなくなったみたいな1年半ぐらいの反動がでかくて(なんでか謎だけど)

私はここにいますよーって言いたい人間だから。なんもない、という顔をして生きるのはちょっとね。

この肩書きでは足りないのよ。もやもやもやもや。


という、平民のふりをする本当の平民として2年間を生きていたのでした。ちゃんちゃん。

 


ね、私はちゃんと普通だったでしょう。と言いたい。

なんの取り柄もないアラサー女子()とて、24ヶ月も息をして、モノを言ってたまにすごい怒られてみたりして、それでもちゃんと立っていたでしょう。陰で!!!!!めちゃくちゃ泣いたけどぉ!!!

取り立てて私が重宝された場面は、たぶん私じゃなくて「女」が必要とされたとこだけなん。いやらしい意味ではなく、男女が共に活躍するという場面において、女性が必要だよね、という、パーソナリティじゃなくてジェンダーが求められてしまったんじゃないかしら。と、思ってる。

死ぬほど嫌だし噛みついたけども、噛みついてばっかりではまずい肉の味しかしない。だったら求められるわたしを演ればいい。

職場の同僚が言った。「○○ちゃん(私)って、上司引きずり下ろしてでも自分が上にあがりたいでしょ」というそれは、何となく真理なのかもしれない。

先輩が言った。「こういう場に立つなら、自分のためになるような、いい使い方もしていい」というそれは、もしかしたら私を正当化する自分なりの理由にしてるんだけど、嘘を言わない人だからさ。多分そうなんだろな。

 


いい顔をして、心のピンヒールで踏んづけていく。そういう2年間。に、しようって。


それで私の役割は果たされた。

別に、きっと「女の子」が重宝されなくてもいい。この24ヶ月が偶然だったわけであって、私が女に生まれていて、自分にとって人に恵まれていたから起きちゃった奇跡の成れの果てなので。


もう世の中はジェンダーレスだもの。男か女の二択では生きられまいよ。


なんか、跡を継ぐとかどうとか、そういうのはどうでもいい()良くないんだけど、自分の感覚は普通じゃなかったから、そういう物差しは使っちゃいけないと思ってる。

必要なのはわかってるけど、言っても変わらなかった環境に対して自分の可愛い後輩を放り込みたいとは思わない。まだ。まだだ。

 

上司もとい先輩というかOBに言われたのが

お前が行こうとしてるとこは綺麗な事ばっかりじゃなくて、グレーも呑み込めるぐらいじゃないとしんどいよ。って。

そうだねって思う。思ってても呑めなかった。変なとこが最後まで頑固だった気がする。

 


長かったな(笑)

 

 

だから、たぶん私よりすごいアナタは大丈夫だと思う。だって組織の真ん前に立つってことは、少なくともひとりぼっちじゃないんだぜ。仮に1人だとしても、たぶん外にはアナタを見てる人がいるんだぜ。

ということを伝えて、私は静かに舞台を降りたい。きちんと、笑って。


否、ほんとは降りたくないと思っていて、まだやり残したことがあるからさ……まあ、いいけどさ…。コロナでいろいろ流れたからもう1期延長とかないかな〜というクソ甘なことを考えている。奇跡が起きるわけない。


ということを、ずうっと考えている。

どこかで遺言みたいに吐いておきたかったんです。

 

 

始まった瞬間に、どこかに終わりみたいなものがあって、知らないうちに終わりに向かって生きてる。

だから、いつか全部終わっちゃってさ、私がなんの変哲もない人間になっても、肩書きのない人間になっても、今みたいに会って笑って美味しいお酒を飲みたい。

そんなことをつくづく思うよ。毎日バカみたいにLINE通話したりLINEしたり、なんか、そんな楽しいことが今だけなんじゃないかって怖い。そゆことを素直に伝えたい。なんてさ。思ったよ。

終わらないと新しい出会いはないんだろうけど、まだ今の場所にいる術をアホみたいに考えたいや。